Web制作における窓口と仕切りを脱する

ここでプロジェクトマネジメン卜の必要性を、Web制作の分業の側面から考えてみましょう。Web制作を依頼する人(以下、発注者)・依頼され制作する人(以下、制作者)とがひとりずつでない限り、両者のあいだには『窓口』となり物事を取りまとめる人が存在します。仮に一対ーの関係であっても、報告・連絡・相談の場面で窓口の役目を担うことになります。
制作者の窓口は発注者側の要望や指示を仰ぎ、しかるべき人に情報を提供します。また、そのやりとりで生まれた結果を制作者内部同士そして発注者に送り返します。
ただし、この窓口はただ伝言係をこなせばよいのではなく、仕事の『全体』を捉え、とりまとめる能力を要求されます。発注者の要求を咀嚼せず、そのまま制作メンバーに指示を出す制作会社の Webディレクターが「ガキの使いではあるまいし」と批判されることがしばしば見受けられます。これでは制作メンバーの労力を浪費するだけでなく Webサイトの仕上がりにブレが生じ、最悪の場合、発注者やWebサイトのユーザーの要求に適わないものが出来あがってしまう恐れがあります。一方で、発注者のビジネスの性質や予算を無視して押し切ることによって、制作者の不満をつのらせながら、発注者の期待をも外した Webサイトを制作してしまう Webディレクションもあります。
プロジェク卜の失敗を防ぐため、また、発注者のビジネス目標の達成と制作者のスキルアップや ビジネスの成長のために、 Webディレクション業務にあたる者は、単なる窓口や仕切り役から脱しプロジェクトマネジャーとして業務にあたることが望ましいです。